ストレスがEDに悪影響を及ぼすさらに具体的な話
ストレスとEDの関係性については、以下の記事に書いた。
EDになる原因は、『EDの原因の割合と性機能障害の種類』にも書いた様に、半数以上が精神的な理由であり、その原因の割合は、
- 心因性=52%
- 器質性=48%
となっている。つまり、心因性(精神的な部分)がEDに与える影響が、とても大きいということがわかる。『震災やあらゆる不幸が原因でEDとなることはあるのか 』等にも挙げたように、確かに、人間の命に係わる重大な問題が起きて、それで精神的に参り、EDに限らず様々な心の病を患ってしまうという人がいることは、想像にた易いことだ。人間には心がある。心があるから人間なのだ。だからそれはいい。それゆえ、心を大事にしていく人間がいるのだから。
では、ストレスがどうしてEDを起こしてしまうのか、その具体的な部分はどうなっているだろうか。まず、勃起を促す為には、基本的に性的な刺激が必要となる。大脳を興奮する為には、その刺激が必要になる。刺激とは、
- 視覚
- 聴覚
- 嗅覚
- 陰茎の直接刺激
などがあげられるわけだが、このような刺激で大脳を興奮させ、勃起を促す為には、ストレスが大きな障害物となる。ストレスは、勃起を促す、
- 大脳中枢神経
- 自律神経
- 内分泌系
などに悪影響を及ぼし、勃起のメカニズムがうまく作用しなくなる。これらの刺激を『勃起発現刺激』というが、この勃起発現刺激があると、興奮が脊髄を通って、勃起神経にまで届く。すると勃起神経の末端から『一酸化窒素(EDと一酸化窒素の密接な関係性とは)』が出て、一系の中の海綿体平滑筋に作用して、細胞内のcGMPを増やす。
このcGMPが増えると平滑筋が緩み、血流が流入する。そして、血液が海綿体にある程度流入すると、陰茎海綿体の白膜が引き延ばされ、静脈が閉塞する。つまり、陰茎に流入した血液が海綿体にプールされた状態になる。こうして挿入に必要な硬さに硬直し、勃起が完成する。
ちなみに、『勃起を抑えようとする酵素を打ち消す効果』に書いた様に、cGMPを『PDE』という酵素が、打ち消そうとする。それを『さらに阻止』するのが、バイアグラ等のED治療薬なのである。つまり、『阻止の阻止』だ。
これらの事実を考えたら見えてくるのだが、ストレスでも何でも、とにかくこれら勃起に必要な働きが正常に作用しないということはすべて、EDの原因となるのである。