コンドームが原因で勃たないんだけど、やっぱり付けた方がいいの?生の方が気持ちいいっしょ!
その発想は残念ながら『小僧』です。
まるで、『糖質と脂質のたくさん入ったジャンクフードが一番おいしい』と言っているようなものですね。『愛のあるSEX』の意味を知ることが大事です。
馬並師匠
さる
目次
コンドームをつけてしまうと萎えてしまう?
コンドームをつけてしまうと萎えてしまうという人がいますが、その理由はいくつかあります。例えば、
- コンドームが気持ちよくないから
- コンドームをつけるときにはある程度時間が経っているから
- そのタイミングで緊張が高まるから
ということが考えられるでしょう。
コンドームが気持ちよくないから
単純にまずこうした原因が挙げられますね。私も20代の頃は、『生以外は考えられない』という考えを持っていました。そっちの方が気持ちいいからですね。ただそれだけにすぎません。
精神が未熟であればあるほど、自分本位で利己的なものです。ですから、若い時にそうした刹那的な行動に身を任せ、勢いで相手を妊娠させてしまい、できちゃった婚、あるいは流産させる、といった、決して賢明ではない現実がいまもこの世のどこかで起き続けています。
たしかに『授かり婚』という考え方もあります。それはその二人の人格がどのようなものかによりますね。往々にして精神未熟であれば『できちゃった婚』、そして、人格が成熟していれば『授かり婚』ということになります。若くして結婚、出産し、そのまま幸せな家庭を築く人も大勢いますからね。
しかし、私の周りの『10代で結婚、出産をしたカップル』は、離婚率が高いのが現実です。世の中を見渡しても、やはりそういう風に若さと勢いで結婚をするよりも、お見合いをして冷静に結婚したほうが、離婚率が低いという事実があります。
例えば知人には、中学時代に相手を妊娠させてしまった人がいます。その男性は子供の父親になることを放棄しましたが、女性の方が子供を育てる道を選択しました。どうしても子どもを見殺しにすることはできなかったんですね。
彼女は今でもおそらくシングルマザーとして子供を育てているでしょう。もし順調に育っていれば、もうその子供は中学生の年齢かもしれません。彼らが過ちを犯した、その年齢になったんですね。
男として、父親を放棄した彼の気持ちもわかります。若い時の性衝動は抑えられないものです。私自身にもそういう過ちを犯した経験がありますし、また他の知人に目を向けても、女性の着替えを覗いたり、パンチラをうかがってみたり、AVやエロ本に夢中になったりと、そういう話が腐るほどあります。若い時代は、そういうものですよね。
しかし、女性はどうでしょうか。とあるタレントが未成年に『淫行』を働いたとき、女性のコメンテーターはこう言っていました。
避妊しないでSEXをするということは、女の子にとって何を意味するか。男性側がもう少しその意味を考える必要がある。
そういうことですよね。
コンドームを付けると避妊もそうですし、性病の感染も防ぐことができます。ですからAV嬢が率先して避妊具をつけるようPRをしているのをたまに見る機会がありますね。彼女らもSEXを商売にしている立場にあって、避妊の重要性をよく理解する人間なのです。
コンドームを付けると確かに気持ちよさは半減します。それは事実です。しかし、 『快楽優先のSEX』に支配されているようでは、実はまだまだ小僧なのです。
その父親を放棄した男性は、一見すると快楽を重視した人生を選択することに成功しました。しっかりとSEXで快楽を得ましたし、そして、若くして父親になるという重たい責務からも解放され、そこでまた快楽を得ました。
しかし、本当に彼の人生は、一生快楽を得られ続けるでしょうか。本当にその事実を心の底から消し去り、責務から逃れ、見て見ぬふりをし、楽をして生き続けることができるでしょうか。
麻薬と同じです。『一時的な快楽の要求』が、ときに『人生という一生を狂わせる』ことがあります。『快楽優先のSEX』に支配されることがどういうことかをもう一度自問し、コンドームを付けるということの意味を再考しましょう。
『愛のないSEX』は、虚無を生み出す原因となる
また、『快楽優先のSEXに支配されているようでは小僧』というのは、もう一つ意味があります。私も20代の頃は性衝動に身を任せてよくSEXをしましたが、回数を重ねるたびにある種の悟りを得ます。
快楽を求めているはずなのに、なんでこんなに虚無感に陥るんだろう…。
つまり、『愛のないSEX』は、虚無を生み出す原因となるのです。この事実に気付ける人は、本当に快楽優先のSEXの回数を重ねた人だけです。その意味で、快楽優先のSEXにいまだに支配されているようでは、経験という意味でも、まだまだ甘い。その延長線上にあるのは虚無であり、そしてさらにその向こう側にあるのは、悟りです。
『愛のあるSEX』。これ以上に幸福を感じるSEXはありません。恋は奪うもの。愛は与えるもの。つまり、相手の気持ちを踏みにじり、新しい子供の命を奪う『快楽優先のSEX』は、百歩譲って自分勝手な恋ではあっても、決して『愛』ではない。見るべきなのは以下の記事です。
愛があれば、避妊するべきかどうするべきかという答えが見えてきます。本当に愛していて、一生を添い遂げたいと思うならコンドームを外してもいいのです。最高のSEXとは、コンドームを外したSEXではなく、『愛のあるSEX』だという事実に気づけないようでは、まだまだ男として未熟だということを悟りましょう。
ここで、とある『人間にとって重要な人物』のある人生の一コマを見てみましょう。
『ソクラテス・イエス・ブッダ―三賢人の言葉、そして生涯』にはこうあります。
宮殿で、若き王子シッダールタはこの世のすべての楽しみを満喫していた。仏伝によれば、遊女はあらゆる肉体の快楽を惜しみなく与え、香りの良いお風呂を用意し、王子が特に好んだ入念なマッサージを施した。ちょうど17歳の時、自ら従妹のヤショーダラー王女と結婚した。また習慣に従い、ハーレムを設けた。王子は肉体の快楽も贅沢も拒絶しなかった。
13年間、気前よく与えられる快楽の極致を味わいつくした。乱痴気騒ぎを控えることもなかった。王子が仏法を求めるためにすべてを捨てることを決めたのも、まさにお祭り騒ぎの晩の翌日であった。
その晩、楽士や踊り子や遊女たちを交え、王子は酒池肉林のあらゆる楽しみをいやというほど味わいつくし、挙句の果て半裸の女性たちの前で眠ってしまった。目覚めた時、宮殿のほかの人々はまだ眠っていたのだが、彼らの眠っている姿が死体の山にしか見えず、ひどく動揺した。
この後シッダールタという青年は、王子の身分を捨て、旅に出ます。仏伝によると、ここで彼の性生活は終わり、五感がもたらす偽りの幸福を追い求めないように、弟子たちに説教するようになります。
彼は後にこう言われます。『ブッダ』。
それは、『悟りを開いた者』という意味です。ゴータマ・シッダールタという一人の青年は、ブッダになる前、どこにでもいる若者と同じように、こうした性衝動に支配される、一人の人間だったのです。
しかし、先ほども言ったように、彼は極端なほど、快楽を求めすぎました。そして、その延長線上で『虚無』を見たのです。目の前にいる人々が、死体の山に見えた。そして、
この現実は間違っている
と悟り、答えを知るための旅に出たのです。『小僧、未熟』という言葉が出てきたのもうなづけるようになってきたでしょうか。ブッダからすれば、快楽優先のSEXに支配されているような人間は、まだまだ人間の最底辺にいると言っていい。
それは、『マズローの五段階欲求』で考えたってそうです。
一番下にあるのが『生理的欲求』ですね。
- 食欲
- 性欲
- 睡眠欲
これがそうです。人間はまず最初にこれを満たそうとするわけですが、こうした段階別の欲求で考えても、快楽を優先する考え方は、人としてとても未熟。まるで、生理現象を抑えられないでおもらしをしてしまう赤ん坊のようだということを俯瞰で見た時、少しでも恥を覚えるなら、まだ可能性はあります。今すぐその考え方を改め、『愛のあるSEX』を考えていきましょう。
馬並師匠
さる
- 『快楽優先のSEX』に支配されているようではまだまだ小僧。
- 『愛のないSEX』は、虚無を生み出す原因となる 。
- ブッダも若いころは性欲に支配されていた。
コンドームをつけるときにはある程度時間が経っているから
そもそも、勃起というのは『異常事態』であるということを理解しなければなりません。
『パンツの中の健康』にはこうあります。
<長時間の勃起は危険!>
(省略)A.そうです。ところで、ペニスの中にも動脈があり静脈があります。心臓から流れてきた動脈の新しい血は、ふだんはペニスの中で人仕事を終えると、静脈を通ってすみやかにペニスの外へ流れ出ていき、肺へ戻っていきます。
ところが性的な興奮がペニスに伝わると、特別な現象が起こります。それはドラマチックといってもいいほど激しく急激な現象です。海綿体の平滑筋が弛緩して空洞に血液が一気に流れ込み、海綿体がはちきれんばかりになります。その内圧によって、外へ流れ出ようとする血管(静脈)を圧迫します。
その外側には白膜がありますから静脈は押しつぶされ、弁が閉まったような状態になり、血液は外へ流れ出ることができません。しかも海綿体洞の中へは動脈から新しいへ津駅が流れ込もうとしてペニス内の内圧は維持され続けます。これが勃起です。
Q.ということは、勃起というのはちょっと異常な状態ですか?
A.そうです。まさにそのとおりです。
本では『4時間以上勃起が続いたら危険』だと言っています。『おれは何時間も勃起が続くんだ』と自慢している人がいたら危険であると。『勃起持続症』という病気があり、放っておくと大事なところが壊死することもあるんですね。それくらい、長期間の勃起というのは危険なのです。
ですから、中折れしてしまうことに過剰反応する必要はありません。むしろ、正常な反応をしているのです。勃起自体が異常な状態なのですからね。それを知っておくだけで、ずいぶんと心因性にも影響してくるでしょう。人は、
寝よう!早く寝なきゃ!明日もあるし!早く寝ないと!
と思えば思うほど、眠れなくなるものです。したがって、そういうときは逆に、『早く寝なきゃ』ということを考えてはいけません。いつも通りのルーチンをこなして、心を整えます。するとリラックスし、安心して、いつの間にか眠りに落ちてしまうのです。
同じように、
勃て!勃つんだ!
と思えば思うほど、勃たないものです。ですから、まずは『勃起は異常な状態だ』と知っておくことで、中折れしても何も動じなくなります。そして淡々と、性的な刺激を改めて与えて勃起させ、問題は解決するのです。この流れを覚えておくことが大切ですね。
馬並師匠
さる
- 長時間の勃起は危険。
- 中折れはむしろ正常な反応。
そのタイミングで緊張が高まるから
今考えたことと同じことです。
『ササっとわかる 男性機能の不安に答える本-ED治療の最前線』(講談社)にはこうあります。
『ストレス』がなくなれば、EDは治る?
(省略)ここでキーワードとなるのが『交感神経』です。交感神経の活性化もまた、EDの大きな原因のひとつなのです。交感神経はストレスに反応し、持続的な興奮や緊張をもたらします。勃起するのに必要なのは、興奮や緊張ではなく、実はリラックスした状態であり、交感神経が活発に働ていると、勃起しにくくなるのです。これがストレスとEDの因果関係です。
人間には『交感神経』と『副交感神経』がありますが、交感神経が活性化すると、興奮し、緊張します。そして、副交感神経が活性化すると、落ち着いて、リラックスすることができます。
先ほどの『睡眠』というテーマで考えたときもそうですが、間違いなく『副交感神経』の方が活性化しないと睡眠はできませんよね。実は、EDに関しても同じように副交感神経が活性化することが必要なのです。
- STEP.1エッチな刺激
- STEP.2副交感神経興奮
- STEP.3NO(一酸化窒素)放出
- STEP.4cGMP増加
- STEP.5陰茎海綿体平滑筋弛緩
- STEP.6勃起
という流れが勃起の仕組みなのです。
普通、
勃起は固くなるから、興奮、緊張状態にする交感神経の方が活性化したほうが勃起するんじゃないか?
と考えてしまいますが、実は、陰茎に血液が流入するためには、まずリラックスする必要があるんですね。それではじめて血液が流れ込んで、その血液がパンパンになったときに、勃起状態が出来上がるということなのです。
ですから、あまり過度に緊張してしまうことも、焦ってしまうことも、すべてEDの原因となります。このような仕組みを覚えておくだけで、ずいぶん心因性にいい影響をもたらします。焦りませんからね。冷静に、平常心をもって勃起させる手順を踏むことが出きます。そうすれば往々にして、問題は解決しますからね。
馬並師匠
さる
- 緊張してしまうことも、焦ってしまうことも、すべてEDの原因。