糖尿病がEDの原因である理由とその仕組みは?
体内が高血糖状態になる糖尿病は、動脈硬化を生みやすくなります。すると血流が悪くなり、男性器に血流がいかなくなり、EDとなるわけです。
馬並師匠
さる
糖尿病とEDの関係性は?
糖尿病を患うと、EDが引き起こされます。下記の記事に書いたように、EDと関係する病気はたくさんあります。
- ASO(閉塞性動脈硬化症)
- 心不全
- 高血圧
- 糖尿病
- 動脈硬化
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
これらすべてがEDと関係していますね。もちろん厳密にはまだあります。こと糖尿病のことで言うと、体内が高血糖状態になる糖尿病は、動脈硬化を生みやすくなります。すると血流が悪くなり、男性器に血流がいかなくなり、EDとなるわけです。
更に詳しく説明しましょう。血液中の糖が多くなると、血液の粘り気が強くなって血流が滞りやすくなったり、血糖が血液中のコレステロールと結びついて血管の壁につき、血管の内腔が狭くなります。
また、血管の壁がもろくなって出血しやすくなったりします。末端の細い血管のほど高血糖の影響が強く表れる。末端の細い血管が詰まるので、神経にも血液が通わなくなり、神経障害も進みます。そして、血管が細くなれば、血圧が高くなりやすく、動脈硬化にもなりやすくなるのです。
従って、勃起にとって必要な神経の伝達と血液の流れに弊害が出る糖尿病というのは、EDにとって無関係ではないことがわかるわけですね。
馬並師匠
さる
- 体内が高血糖状態になる糖尿病は、動脈硬化を生みやすくなり、EDとなる。
血糖値が高いってどういう状態?
下記の記事に書いたように、血糖値が高いということは、血液中にたくさんのブドウ糖が含まれているということを意味するのですが、これはまるで砂糖水のイメージで『血液ドロドロ』の状態なのです。決して澄み切ったミネラルウォーターのように『サラサラ 』ではありません。
『血糖値が高くなる』病気の代表格と言えば、『糖尿病』です。血糖値が高くなり、血液がドロドロになると、糖尿病になりやすくなります。すると、すぐに『動脈硬化』も生み出しやすくなる。そうなれば、血液の循環が悪くなりますから、EDになりやすくなるのです。
糖尿病の『血液ドロドロ』の時点ですでにEDの原因ですけどね。動脈硬化になると、更にそれが強く影響します。
『パンツの中の健康』にはこうあります。
<血管を若返らせよう>
一酸化窒素は重要な役割を持っています。しかし年を取ると、どうしても一酸化窒素の出が悪くなります。だから血管は動脈硬化しやすく、ペニスも立ちにくくなります。しかし、運動によって血液が早く流れると血管に刺激が与えられ、一酸化窒素が出て血管が若々しくなります。勃起もしやすくなります。そしてこうした反応によって一酸化窒素を作り出す能力が再び鍛えられ、全身の若さがよみがえります。
勃起もそうですが、血管も若返るということを覚えておいてください。カナダの高名な医学者ウィリアム・オスラ―は、『人は血管とともに老いる』と言いました。逆もまた、真なりです。
『動脈硬化がEDの原因である』と出てきましたね。そしてもう一つのキーワードとして、『一酸化窒素が出なくなるので、動脈硬化になりやすくなる』とも出てきました。
加齢によって一酸化窒素(NO)の出が悪くなる?
勃起の仕組みを見てみましょう。
- STEP.1エッチな刺激
- STEP.2副交感神経興奮
- STEP.3NO(一酸化窒素)放出
- STEP.4cGMP増加
- STEP.5陰茎海綿体平滑筋弛緩
- STEP.6勃起
という流れが勃起の仕組みです。この時点で、一酸化窒素が勃起にどれだけ重要な役割を担っているかがわかります。ただでさえそうなのに、『加齢によって一酸化窒素の出が悪くなる』事実があるんですね。
下記の記事では、『加齢とED』について書きましたが、
80代でバイアグラを所望するおじいさんも、よく考えたら『バイアグラを必要としている』わけです。つまり、EDになっているということなんですね。その理由の一つにこの『加齢によって一酸化窒素の出が悪くなる』事実があるんですね。
更に、一酸化窒素の出が悪くなると、動脈硬化のリスクが高まるわけです。Wikipedia『一酸化窒素』を見てみましょう。
一酸化窒素(いっさんかちっそ、nitric oxide)は窒素と酸素からなる無機化合物で、化学式であらわすと NO。酸化窒素とも呼ばれる。
常温で無色・無臭の気体。水に溶けにくく、空気よりやや重い。有機物の燃焼過程で生成し、酸素に触れると直ちに酸化されて二酸化窒素 NO2 になる。硝酸の製造原料。光化学スモッグや酸性雨の成因に関連する。また体内でも生成し、血管拡張作用を有する。窒素の酸化数は+2。
『血管拡張作用』と出てきましたね。
では、Wikipedia『動脈硬化』を見てみましょう。
参考 動脈硬化症Wikipedia動脈硬化症(どうみゃくこうかしょう、arteriosclerosis)とは、動脈硬化により引き起こされる様々な病態の総称。心臓から全身に血液を送り込む役割を担う動脈の内壁が肥厚し硬化した状態を指して動脈硬化と呼称する。本症はこの動脈硬化が原因で身体にさまざまな症状が現れることを指す。
血管の内部が肥厚して硬化する。つまり、ドロドロになって固まり、血行不良になるということですね。つまり、一酸化窒素が出ると、血管を拡張してくれるので、凝り固まり、あるいはドロドロになった状態の血液が、スムーズに流れやすくなります。詰まりにくくなるわけです。
馬並師匠
さる
- 血糖値が高いということは、血液中にたくさんのブドウ糖が含まれているということを意味する。
糖尿病と動脈硬化は密接に繋がっている
糖尿病を引き起こすと、合併症で動脈硬化を起こしやすくなります。
『調理師養成教育全書 必修編4 栄養学』にはこうあります。
糖尿病
糖尿病は、すい臓のランゲルハンス島のβ細胞から分泌されるホルモンのインスリン不足によって起こる代謝障害による疾患である。長時間の高血糖により合併症を起こす。糖尿病は、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病などに分類される。
主な症状として、のどの渇き、多飲、多尿、体重減少などがあるが、たいていがほとんど無症状なため健康診断などで発見されることが多い病気である。原因としては、遺伝、食べすぎ、飲みすぎ、運動不足、ストレスなどが挙げられる。
『ランゲルハンス島のβ細胞』とか、よくわかりませんよね。簡単に言うと、『インスリン』という『血糖を下げてくれる物質』が働かなくなったせいで、血糖値が上がったままになる。これが糖尿病です。 その原因は、
- 遺伝
- 食べすぎ
- 飲みすぎ
- 運動不足
- ストレス
などが挙げられるわけです。先ほどの本に、
運動によって血液が早く流れると血管に刺激が与えられ、一酸化窒素が出て血管が若々しくなります。勃起もしやすくなります。そしてこうした反応によって一酸化窒素を作り出す能力が再び鍛えられ、全身の若さがよみがえります。
と書いてありましたが、糖尿病や動脈硬化は、
- 食事の改善
- 適切な運動
によって予防・改善できます。その二つをしっかりと守れば、もう一つの原因である 『ストレス』の対策もできますからね。
馬並師匠
さる
- 糖尿病と動脈硬化は密接に繋がっている。
体に余計な負荷(ストレス)を与えない
下記の記事に書いたように、
『鬱病のための食事と栄養療法』にはこうあります。
食費以外にも家具調度品、その他備品、そして洗剤から化粧品まで、多くの化学製品があります。これらが我々の体内に入って脳の化学物質に影響を与えています。
慢性の精神病患者の多くに見られる低血糖症は、植物性たんぱく質を多く含み、精製炭水化物の少ない食事を摂ることを心がけ、ジャンクフードの食事を避けることによって、良い結果が出ます。
食品添加物や人工着色料、調味料、そして保存料の使用は、子供の注意欠陥・多動性障(ADHD)と、大人の脳アレルギーの原因になっていますが、より自然な食事に変えればいい結果がすぐに出ます。
(中略)
精製していない穀物や白米の代わりに、玄米を食べましょう。
そういった体にとって有害な物質を取り入れることは、『薬害性脱毛症』の原因にもなりますし、
- ADD
- ADHD
- うつ病
- アレルギー
などの様々な問題を引き起こします。ですから極力そういった体に悪いものを避け、逆に『良いもの』を摂取することが大切です。そうしなければ身体に『余計な負荷』がかかります。それはつまり、『ストレス(重荷)』ということになりますからね。
ストレスというのは、糖尿病の原因だけではありません。
- ED
- ワキガ
- ニキビ
- 薄毛
- うつ病
等、様々な問題を引き起こす原因となるのです。更にストレスについて調べるために見るべきなのは以下の記事です。
これ以上ネット上でストレスの害悪について書いた記事はないでしょう。食事については先ほどの記事と併せて、下記の記事もご覧ください。
また、運動でのストレス解消についても専門家が言及しています。『パンツの中の健康』にはこうあります。
<有酸素運動は一酸化窒素を引き出す>
食事以外では、まず軽い運動やスポーツですね。血管の柔軟性を保つのに役立ちます。ストレス解消にもなります。EDのためにはとくに足腰を鍛えたほうがいいでしょう。下半身の血流が増えれば、ペニスへも血液が流れ込みやすいですからね。
(中略)
有酸素運動をすると、酸素の豊富な血液が全身で必要になるので血流が速くなります。この血液の速い流れに反応して、血管の内幕(の細胞)から中膜側へ一酸化窒素(NO)が出るのです。
運動については下記の記事に書きましたので併せてご確認ください。
負担の軽い運動をすると、それだけで酸素の豊富な血液が全身に通り、一酸化窒素が出ます。そして更に、ストレス解消にもなるので一石二鳥なのです。
また、『タバコとED』については下記の記事に書きましたが、
本にはこうもあります。
本当は『あれもいけない。これもダメ』というのはストレスになるばかりですが…。でも、タバコだけは絶対におやめになったほうがいいですね。血管をダメにするために吸っているようなものです。タバコはED一直線、地獄への片道切符という感じです。
タバコは、血管をダメにするために吸うようなもの。これだけ血管を最適化する話をしているのにタバコを吸っていたら、本末転倒ですからね。健康管理には十分注意しましょう。
馬並師匠
さる
- 極力体に悪いものを避け、逆に『良いもの』を摂取することが大切。
- 有酸素運動は一酸化窒素を引き出す。
- 下半身の血流が増えれば、ペニスへも血液が流れ込みやすくなる。
- タバコはED一直線、地獄への片道切符。