EDの治療にかかる費用はいくら?
ED治療薬のサイズや種類、買う場所によって違いますが、大体の相場で1錠あたりの値段が、1,000~2,000円です。
初診で診察や検査などを受けた場合、初診料や薬代(50㎎を2錠として)などで、7,000円程度になります。合計で、1万円は超えないという計算になります。
馬並師匠
さる
目次
EDはもう治療薬で治せる時代
EDの治療は今、ほとんどがED治療薬で治せる時代になっています。下記の記事で、ED治療薬のことについて詳しく書きましたので、併せてご確認ください。
ED治療薬は、
- バイアグラ
- レビトラ
- シアリス
の2つがありますが、記事にも書いたように、これらED治療薬の各特徴は以下のとおりです。
バイアグラ | 1999年 |
---|---|
レビトラ | 2004年 |
シアリス | 2007年 |
バイアグラ50mg | セックスの1~3時間前 |
---|---|
レビトラ10mg | セックスの1~3時間前(10分前でも有効の場合あり) |
シアリス10mg | セックスの1時間~1日半前(いつでも好きな時に) |
バイアグラ50mg | 内服後約1時間 |
---|---|
レビトラ10mg | 内服後約1時間 |
シアリス10mg | 内服後約2時間 |
更に詳しくは記事に書きましたので、そちらでご確認ください。とにかくED治療薬には今この3つがあり、2007年に出た『シアリス』以降はまだ新しい新薬は出ていないということになります。
しかし注目したいのは、バイアグラがすでに登場してから20年。そしてシアリスも10年経っていて、死亡事故も含めた重大な事故がほとんどないということです。確かに下記の記事に書いたように、心臓病を患った人がバイアグラを飲んで死亡した事故があります。
しかしこれは『バイアグラで死亡した』のではなく、バイアグラの禁忌を守らなかったことが原因だったのです。
『パンツの中の健康』にはこうあります。
<ED治療薬の心臓への悪影響はない>
Q.バイアグラは心臓に悪いのではないか、バイアグラを飲んでセックスをすると心臓発作を起こしやすいのではないか、という見方は今だにありますが…。
A.それは単なる思い込みで、これまでお話ししてきたように科学的に間違っています。たしかに、心臓の発作で亡くなった方がバイアグラを飲んでいたという事例はあります。しかし、その方はバイアグラを飲まなくても発作を起こしたかもしれません。たまたまバイアグラを飲んでいた方が発作を起こしたからといって、それだけで『バイアグラは危険だ』『心臓に良くない』というのは科学的ではないでしょ?
誤解が消えないのは、バイアグラを飲むと心臓の動悸がする方もいるので、それで、噂が絶えないのでしょう。硝酸剤との併用は危険だということをご存知の方も多いので、その『危険』という印象だけが、独り歩きしてしまうのでしょう。
バイアグラ等のED治療薬は、硝酸剤(ニトロ処方)との併用ができません。その死亡事故は、その禁忌を守らなかったことが原因で起こったものです。どんな薬にも禁忌はあります。例えば、薄毛治療薬のフィナステリドやデュタステリド。
これは女性が使用することはできません。これらは薄毛治療薬として認められている3つの薬のうちの2つなのですが、女性は使用できないのです。特に妊娠中であれば、胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。
馬並師匠
さる
- EDはもう治療薬で治せる時代。
- ED治療薬は死亡事故も含めた重大な事故がほとんどない。
- バイアグラ等のED治療薬は、硝酸剤(ニトロ処方)との併用ができない。
一線を越えやすくなっている現代社会
こういった禁忌を守れないのは致命的です。本来、この世に薬というものはありませんでした。人は必ず老いるし、病を患い、死んでいきます。その自然の流れを変えた人間は、それだけで倫理性を問われます。
私は無宗教ですが、キリスト教の『7つの大罪』には、
- 傲慢
- 強欲
- 怠惰
- 嫉妬
- 憤怒
- 暴食
- 色欲
があります。
[ヒエロニムス・ボスの『七つの大罪と四終』]
そして、2008年3月、ローマ教皇庁は新たな七つの大罪を発表しました。それは、
- 遺伝子改造
- 人体実験
- 環境汚染
- 社会的不公正
- 貧困
- 過度な裕福さ
- 麻薬中毒
というものです。
ここに新しく付け加えられたものを見ても、『人間は一線を超え始めている』という概念が頭をよぎることになります。彼らの生きる時代には、
- 様々な薬
- 様々な麻薬
- 様々なお酒
- 様々なタバコ
- 発展した化学
- 進化した技術
はありません。ですから、Webによるサービスもないし、SNS内でのいじめ、嫌がらせによる自殺もなければ、遺伝子改造もありません。もちろんその時代はその時代で不正なことがたくさんあったでしょうし、過去の方が優れているということではありませんが、現代は多様性と選択肢が広がって、過去以上に『一線を越えやすく』なっているのです。
薬による治療も延命措置も、常に倫理が問われます。医者はそもそも命を救っていいのか。自然の摂理に逆らう行為ではないのか。そういう葛藤の中、それでも絶え間ないニーズの中で、医療分野は確立されてきました。
その頭を悩ませながら発展させてきた医療分野では、厳しい倫理観が問われます。薬の禁忌を守る、あるいは薬物を乱用しないということは、その中で人が守るべき当然の義務。しかし人の心は弱く、それぞれに積み上げている規範意識は薄いので、こうした現実が起きてしまうのです。
馬並師匠
さる
- 人間は一線を超え始めている。
EDの治療はどこで行えばいい?
さて、人間と医療、そしてED治療薬の在り方と人としての責任という心理的な部分は説明しました。次は具体的に、EDの治療をどこで行えばいいのか、そして費用がいくらくらいなのかを説明します。
『ササっとわかる 男性機能の不安に答える本-ED治療の最前線』(講談社)にはこうあります。
ED治療薬は『泌尿器科』以外でも処方できる?
現在、ED治療薬で最も一般的な方法は服薬です。ED治療薬は泌尿器科で処方するのが普通ですが、実は、泌尿器科以外のどの科でも処方可能です。極端にいえば、耳鼻科でも、眼科でも、精神科でも処方することができるのです。もし、泌尿器科以外にかかりつけの親しい医師がいるのであれば、まずはその人に相談してみるのもいいかもしれません。
もっとも、EDに関する専門的な知識があるという点では、泌尿器科にかかるのが確実です。EDの診療を機に、相性のいい泌尿器科医を見つけておくことをおすすめします。
ED治療薬は基本的には泌尿器科が原則なのですが、処方はどの科でもできるんですね。ただ、確実なのは泌尿器科ですから、確実性を求めるならやはり泌尿器科にした方がいいでしょう。しかし、医者というのは相性がありますからね。かかりつけのお医者さんがいる場合はその人に相談したほうが話は早そうです。その人が泌尿器科の先生を紹介してくれることもありますからね。
- ED
- 尿路結石
- 男性不妊
- 排尿障害、前立腺肥大症
- 前立腺炎
- 慢性腎臓病
- 泌尿器のがん
- 男性更年期障害
馬並師匠
さる
- ED治療薬は基本的には泌尿器科が原則だが、処方はどの科でもできる。
ED治療は自由診療なので保険が効かない
そのED治療薬ですが、下記の記事に書いたように、硝酸剤との併用が危険である、禁忌があるという理由で、市販では買えません。ED治療自体が、自由診療なんですね。
『パンツの中の健康』にはこうあります。
Q.健康保険はきかないのですか?
A.厚生労働省はEDを病気として認めていません。また、いわゆる混合診療も認められていませんから、薬は自費で検査だけ保険というわけにもいきません。
その他にも薄毛やレーシックなども自由診療の扱いです。
自由診療
対象例 | 薄毛治療、レーシック、インプラント、ED治療等 |
---|
では、ED治療薬の値段はいくらくらいでしょうか。
『パンツの中の健康』にはこうあります。
Q.バイアグラやレビトラの病院での価格は?
A.自由価格なので薬局や病院によって値段が違います。こんな薬も初めてでしょ?ご参考までに医誠会病院の1錠の値段は、バイアグラ25㎎が1,100円、50㎎が1,300円、レビトラ5㎎が1,000円、10㎎が1,200円です(2004年10月現在)。
これは2004年の本で、その後にシアリスが出ていますから、この15年で値段はこのように変化しています。
ED治療薬の値段
バイアグラ | 1,300~1,500円 |
---|---|
レビトラ | 1,500~1,800円 |
シアリス | 1,700~1,800円 |
サイズや買う場所によって違いますが、大体の相場がこうですね。1錠あたりの値段が、大体1,000~2,000円ということになります。
これを高いという人もいますが、中国で売っている類似品、あるいはネットなどで買えるまがい物などは、2,000円以上するものもありますからね。それ自体に勃起する効果はあることはあるのですが、どこで作っているか、どのような物が混じっているかなどが全く不明ですので、それらを安易に使用するのは危険極まりない行為です。
それよりも、10年、20年と実績を積んできた、王道のこれらのED治療薬を利用する方が、値段も安いし安全性も高いし、効果も認められているので、願ったり叶ったりです。
馬並師匠
さる
- ED治療は自由診療なので保険が効かない。
- ED治療薬は1錠あたりの値段が、大体1,000~2,000円。
ED治療薬は割ってもいいのか?
また、その1錠の使い方ですが、『パンツの中の健康』にはこうあります。
Q.小さいほうが割高ですが、1つの薬を半分に割って飲んでもいいですか?
A.割ることは想定外なのであまり感心しませんが、しかたないでしょう。残りの半分が古くならないように気を付けてください。
Q.有効期限があるんですか?
A.4年とか聞いたことがありますが、4年もしまっておかんと、がんばってください。
Q.保存は冷蔵庫で?
A.常温でかまいません。奥様にないしょの方は冷蔵庫はやめたほうがいいでしょうね(笑)。
推奨はされていませんが、割って飲むこともできるようです。そうすれば半分の値段で済みますからね。実際に私も半分飲んだことがありますが、効果は十分です。いや実際には4分の1でも十分でしたよ。(若いということもあったかもしれませんが)
馬並師匠
さる
- ED治療薬は推奨はされていないが、割って飲むこともできる。
診察料はいくら?
診察料ですが、自由診療ですのでそれは病院によって違います。薬代よりもそっちの方が高くなる場合もあるかもしれません。しかし、当然それも数万円とか、意味不明な値段ということにはならないでしょう。中には、診察料、再診料を取らないところもあるようですから、こればかりはそのお医者さん次第ですね。
『ED 検査・診断・バイアグラによる治療の実際』(保険同人社)にはこうあります。
費用
健康保険適応ではないので、自由診療となります。そのため医療機関によって料金が異なります。っこで示す費用はひとつの例としてお考え下さい。
バイアグラは50㎎が1錠1300円、25㎎が1錠1100円です。初診で診察や検査などを受けた場合、初診料や薬代(50㎎を2錠として)などで、7000円程度になります。
薬が2錠込みで、大体7,000円。1万円は超えないというのが相場でしょうかね。
お医者さんとしても、一度でぼったくって客を『潰す』より、長く通ってもらい、薬を処方し、長期間利益を出した方がビジネスとしてもメリットがあります。こちらもこちらで長期間、安価で薬を処方してもらえればメリットがありますから、Win-Winの図式が成り立つことになります。ですから、そう過度な料金がつけられることはないでしょう。
馬並師匠
さる
- 診察料は薬が2錠込みで、大体7,000円。
ED治療薬を処方しなくても治る?
また、実際にはEDは、ED治療薬を処方しなくても改善する場合があります。『ED 検査・診断・バイアグラによる治療の実際』(保険同人社)にはこうあります。
軽いEDはカウンセリングだけで治ることもある
心理的なことが原因となっているED、あるいは夫婦間の調整などで解決をはかれるEDは、カウンセリングだけで治ることもあります。夫婦間の統制の場合、夫婦そろってのカウンセリングが原則です。
(中略)
治療の第一選択はバイアグラ
カウンセリングによる治療がうまくいけば、くすりを使わないですいっますし、再発の可能性も減ります。しかし、カウンセリングには時間がかかりますし、女性にかなりの努力を強います。ですから、心理的なEDの場合も、女性の努力を軽くし、また男性の自信を回復させるために、バイアグラを使うケースが多くなっています。
これは2001年の本です。これから17年以上経っている今、例えばこの後にレビトラとシアリスが出ていて選択肢が広がっていますし、バイアグラ自体も20年の時間が経ち、信頼と実績を積んでいます。
確かにEDの原因の割合は、
- 心因性=52%
- 器質性=48%
となっていて、心因性EDの割合が半数を超えています。下記の記事に書いたように、心因性EDの場合は、薬よりもまず最初に心に目を向ける必要があることがわかります。
しかし、心がそう簡単に整えられるのであれば、皆『ブッダ』になれますからね。
下記のような黄金律がありますが、
実際にこの黄金律を理解し、それをマスターすることができる人は一握りです。そういうときにED治療薬が役に立つのです。うつ病と同じですね。
うつ病の治療は、
- 認知行動療法
- 抗うつ薬
の2つのアプローチが考えられます。前者は『考え方の改善』です。内部から変えていく。後者は外部から変えていく。しかし、実際にはこの2つを両方行った方が、再発率が激減したデータがあります。
薬だけで治療するのではなく、考え方から変えていく方が有効なのです。しかし、この認知行動療法は困難を極めます。人の考え方を変えるのはそう簡単ではありません。そんな時、薬物治療などの外部からの働きかけも役に立つんですね。
もし心因性EDを抱えていて、自分の力ではその問題を解決できそうにない場合は、病院でED治療薬を処方してもらい、その力を借りながら徐々に成功体験を身につけていくことを検討しましょう。
馬並師匠
さる
- 軽いEDはカウンセリングだけで治ることもある。