亜鉛の精力増強効果はどれくらいある?
亜鉛は、
- 精子の量を増やす
- 前立腺の働きを助け、生殖器官の発達を促す
という役割をしてくれるので、精力増強に必要不可欠な栄養素となります。亜鉛を摂取すると勃起するということではなく、『精力』に必要不可欠な、そもそもの精子の量や、勃起に必要な基礎の部分に働きかけます。
馬並師匠
さる
亜鉛とED
下記の記事に書きましたが、今回は『亜鉛とED』、あるいは『亜鉛と精力増強』というテーマで特化して書いていきます。
それらの記事に専門書からの情報を元に詳しく書きましたが、亜鉛は精子の中に含まれているんですね。つまり亜鉛は、
- 精子の量を増やす
- 前立腺の働きを助け、生殖器官の発達を促す
という役割をしてくれるので、精力増強に必要不可欠な栄養素となります。その他にも、
- 抗酸化作用がある
- 胃薬や味覚障害の薬として使われている
というキーワードが出てきましたね。欠乏すると、
- うつ、精神的不安
- 味覚障害
- 肌荒れ、抜け毛、爪が白くなる
- 胎児は子供の発育不全
- 男性では性能力の低下、前立腺肥大
- 免疫力の低下
という症状が起き、また過剰摂取すると、
- 銅の吸収が阻害される
- 結果、銅の不足によって鉄が利用されない
- 鉄欠乏による貧血が起こる
という現象が起きます。しかし、通常通りの食事をしていれば亜鉛の過剰摂取が起こることはありません。亜鉛の一日の摂取基準は以下の通りです。
亜鉛の一日の摂取基準(推奨量)
男性 | 10㎎ |
---|---|
女性 | 8㎎ |
この摂取量を超えることはそうそうないんですね。後で食材別の含有量も見てみましょう。基本的に、『下半身の強化に必要不可欠』な亜鉛なのですが、上のキーワードでその他にもEDに関係しているのが、
- 抗酸化作用がある
- うつ、精神的不安
- 鉄欠乏による貧血が起こる
というものです。EDの原因に挙げられるのは、
- 酸化ストレス
- うつ病
- 血流不全
ですから、この3つの問題はEDと密接に関係しています。抗酸化作用があれば、酸化ストレスによって血管や神経を傷つけさせ、NO(一酸化窒素)の出を悪くする、ということを防ぐことができます。
また、亜鉛が欠乏すると、うつ、精神的不安になりますが、そうなると体は『優先順位』を決めはじめ、『勃起の優先順位』を下げることになります。体からすれば、
ということなんですね。
また、貧血によって血の巡りが悪くなり、ペニスに血液が十分に流入しなければ、勃起が成り立ちません。前立腺肥大や前立腺炎が悪化すると、骨盤内が局所的な貧血を起こすことがありますが、それによってEDとなる場合があるのです。
ですから、亜鉛をしっかりと摂取することはEDや下半身の問題を最適化、維持するために必要不可欠なことなんですね。
- 精子の量を増やす
- 前立腺の働きを助け、生殖器官の発達を促す
馬並師匠
さる
- 亜鉛は精子の量を増やし、前立腺の働きを助け、生殖器官の発達を促す効果がある。
- 抗酸化作用があるので酸化ストレスが原因のEDに効く。
- 欠乏すると、うつ、精神的不安、性能力の低下、前立腺肥大になるため、亜鉛の摂取と下半身強化は密接に関係している。
食材別亜鉛含有量
冒頭に貼った記事には、亜鉛を豊富に含む食材として以下のようなものを挙げました。
- 豚レバー
- ウナギ
- ゴマ
- たけのこ
それでは、これらの食材に亜鉛がどれくらい含まれているのかを見てみましょう。
亜鉛の含有量(100g中)
豚レバー | 6.9mg |
---|---|
ウナギ | 1.5mg |
タケノコ | 1.3mg |
ゴマ(9g,大匙1) | 0.5㎎ |
豚レバーが一番多いですね。しかし、全く亜鉛が含まれていない食材がある中で、そのほかの食材も亜鉛が豊富に含まれていると言えます。また、当サイトで取り上げている食材に含まれている亜鉛も、一覧にしてみました。
亜鉛の含有量(100g中)
ニンニク(6g,1カケ) | 0.04mg |
---|---|
すっぽん | 1.6mg |
アボカド(140g,1個) | 0.98mg |
納豆(50g,1パック) | 0.95mg |
卵(60g,1個) | 0.78mg |
ヤマイモ | 0.6mg |
オクラ(85g,1本) | 0.51mg |
ニラ(95g,1束) | 0.29mg |
シジミ | 0.2mg |
ショウガ(24g,親指大) | 0.02mg |
どれもなかなかの含有量ですが、豚レバーと比べればかないませんね。ただ、下半身の強化だけでなく、『酵素を補助し、強化する』という面においても、とても強力な力を発揮する『バクダン丼』で考えた場合はどうでしょうか。
納豆(50g,1パック) | 0.95mg |
---|---|
卵(60g,1個) | 0.78mg |
ヤマイモ | 0.6mg |
オクラ(85g,1本) | 0.51mg |
単純にこれだけを計算しても『2.84mg』。ここに、マグロなんかが入れば更にプラスして2mgほど足せますから、『5mg』は亜鉛が摂れます。塵も積もれば山となるわけですから、こう考えるとこれらの亜鉛含有量は有難いことがわかりますね。
馬並師匠
さる
- 食材別の亜鉛含有量を確認する。
亜鉛が最も含まれている食材は
では、最も亜鉛が豊富に摂れる食材のランキングはどうなっているでしょうか。
牡蠣 | 13.2mg |
---|---|
豚レバー | 6.9mg |
凍り豆腐(乾) | 5.2mg |
牛肉(ヒレ) | 4.2mg |
牛レバー | 3.8mg |
やはり牡蠣でしたね。亜鉛と言えば牡蠣なのです。牡蠣は一つでおよそ20gですから、5個食べて100gで、上の数値になります。5個なんてペロリですからね。
- カキフライ
- 牡蠣鍋
- 生牡蠣
どんな食事で食べても、あっという間に5個は食べてしまいます。すると、一日の摂取基準である8~10mgを超えることができ、十分な亜鉛の量を摂取できるんですね。ただ、あまりにも過剰摂取、例えば30mgを超えるような日々が毎日続けば、銅が排出されて鉄不足になり、貧血を起こしたり、酸化ストレスの影響を受けやすくなります。銅には抗酸化作用もありますからね。
この亜鉛は、過剰摂取に陥ることはそうそうないでしょう。知人などが大量に牡蠣を送ってきて、それを食べなければいけないときなどは一時的に過剰摂取することもあるかもしれませんが、それも毎日は続きませんからね。牡蠣を食べることも意識しなければ難しいので、そうそう間違いを起こすことはありません。依存性があるわけでもありませんからね。レバーも同じことですね。
馬並師匠
さる
- 亜鉛が最も含まれている食材は牡蠣。
注意したいのは欠乏
注意したいのは『欠乏』です。逆に、亜鉛の摂取量が足りなくなることが現代人にありがちなケースだと言えます。
『あたらしい栄養事典』にはこうあります。
加工食品は亜鉛の吸収を妨げるので控えめに
私たちの食生活に今や欠かせないのが、レトルト食品やカップ麺。多くの加工食品には、食べ物の弾力性の保持や変性の予防のほか、色つやをよくするために、ポリリン酸ナトリウムやフィチン酸などの添加物が含まれています。これらの成分は体内での亜鉛の吸収を妨げるだけでなく、摂取した亜鉛を体外に排泄する作用を持っています。
カップ麺などの加工食品を食べる生活が続くと、亜鉛不足に陥りがちなのです。そういった添加物によって亜鉛の吸収が妨げられ、さらにその亜鉛を体外へ排泄してしまうからですね。
亜鉛を摂りすぎると、銅が排泄され、加工食品を食べすぎると、亜鉛が排泄される。何事も『やりすぎ』は良くないということがわかりますね。コンビニ飯やファーストフード、あるいは出来合いのそういった食事を食べるのは『たまに』にするのが賢明です。
馬並師匠
さる
- カップ麺などの加工食品を食べる生活が続くと、添加物によって亜鉛の吸収が妨げられ、さらにその亜鉛を体外へ排泄してしまい、亜鉛不足に陥りがちになる。
お酒とたばことの関係
また、本にはこうも続きます。
また、お酒をたくさん飲む人も、亜鉛不足に注意が必要です。アルコールを分解する酵素が働くためには、亜鉛のサポートは欠かせません。アルコールが亜鉛の排泄を促すため、ますます亜鉛不足が加速してしまいます。お酒にも、ぜひ亜鉛を含む肴をお供にしましょう。
お酒を飲んでも亜鉛が出てしまうんですね。それを考えたとき、亜鉛が豊富な食材を肴にするのが大事だということです。
またそれを言うなら、亜鉛はタバコを吸うと精液の中から減ってしまいます。『男性機能の「真実」』にはこうあります。
たばこを吸うと精液中の亜鉛が減ってカドミウムが増えます【Colagar AH, et al.,2007】。精液中の亜鉛は減るし、カドミウムは増えるなんて、これが精子にいいはずがありません。男性不妊症患者さんの精液を調べたところ、精液中のカドミウムが増えると精子濃度が減ったというデータもあります。
タバコ自体がEDの原因ですから、まさにタバコは百害あって一利なしですね。そして過剰な飲酒もEDの原因ですから、お酒はほどほどにし、タバコは吸わないことが下半身を強くさせるための必須条件です。
毎日の生活の中でなるべく亜鉛の摂取を意識し、
- 加工食品
- タバコ
- アルコール
には注意するようにしましょう。過剰摂取を気にする必要はあまりありませんが、あまりにも牡蠣やレバーを食べすぎていると思ったら、控えるようにしましょう。ただそんなときは、参考書に『お酒にも、ぜひ亜鉛を含む肴をお供にしましょう』とあったように、『排泄するものを摂取するなら、その分亜鉛を豊富に摂ろう』という考え方があるわけで、お酒なんかを飲めばプラマイゼロになるかもしれませんね。
まあ、原則的にはそのような強引なやり方は推奨されませんから、あくまでも欠乏に気を付け、過剰摂取をしないように注意するということを気を付けるようにしましょう。
馬並師匠
さる
- お酒とタバコで亜鉛欠乏になる。