抗酸化ビタミンがEDの改善に効果的?
はい。EDの原因の一つに『酸化ストレス』がありますが、これは活性酸素からの攻撃を受けている状況を言います。
抗酸化ビタミンを摂取することで、この活性酸素からの攻撃を防御することができます。
しかし、抗酸化ビタミンをサプリメントから摂取することには注意が必要です。抗酸化ビタミンをサプリメントから摂取すると『過剰摂取』に繋がり、『癌のリスクを高める』結果が出ています。これは医療の最先端にいる専門家たちには数年前からすでに常識になっていて、医師たちの間では、『抗酸化物質をサプリメントで摂るのはやめた方がいい』という話になっています。
ただ、野菜や果物から摂取することは極めて有益であると判断されていますので、摂取方法を最適化することが重要だと考えられています。
馬並師匠
さる
抗酸化ビタミンって何?
抗酸化ビタミンというのは、主に『ビタミンACE(エース)』のことを言います。
- ビタミンA
- ビタミンC
- ビタミンE
ですね。下記の記事にも書いたように、これらの栄養素はワキガなどにも有効です。もちろんこれは一例で、そのほかにも挙げたらきりがないほど、様々な問題の予防・改善に有効です。
このビタミンが持つ抗酸化作用があれば、活性酸素を除去する効果を期待できます。活性酸素から攻撃を受けて酸化することを防ぐから『抗酸化』なんですね。以下の薄毛の記事にも書きましたが、活性酸素の主な原因は例えば以下の通りです。
- 水質汚染
- 大気汚染
- 紫外線
- 農薬・殺虫剤などの化学物質
- 電磁波を発生する電化製品
- 経済不安
- 健康不安
- 人間関係のストレス
- 過度な運動
- 食事
このような状況を受けると、人の体内に活性酸素が発生します。それによって肌や細胞といった体内の至る所が酸化し、ダメージを受けます。それを『老化』と言うのです。
例えば毛母細胞がそのようにして老化してしまうと、髪の毛の土壌となる部分がダメージを負うわけですから、髪の毛は弱弱しく細っていって、薄毛になる可能性があるんですね。活性酸素というのはまさに人間にとっての『有害物質』だと言っていいかもしれません。
馬並師匠
さる
- 抗酸化ビタミンは、主に『ビタミンACE(エース)』のことを言う。
- 活性酸素によって肌や細胞といった体内の至る所が酸化し、ダメージを受けることを『老化』と言う。
活性酸素とは?
『美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)』にはこうあります。
活性酸素とは?
ふつうの酸素と比べていちじるしく反応性が増した酸素のことで、活性酸素は体内のいたるところで、つねに発生しています。ストレスや紫外線などによっても発生し、活性酸素が体内で増えすぎると、細胞や組織を傷つけ、老化の原因になるといわれています。具体的にはシミやシワを引き起こし、また癌細胞の発生を促すこともあるようです。この活性酸素を除去する作用を、抗酸化作用といいます。
美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)
ということなんですね。
- シミ
- シワ
- がん
などの原因ともなると出てきましたが、先ほども言ったように、それ以外のあらゆる問題の原因ともなるのです。そのうちの一つがEDですね。
EDの原因はいろいろありますが、下記の記事に書いたように、EDというのは2つのストレスによっても引き起こされる病気です。
- 社会的ストレス
- 生物学的ストレス
ですね。前者に関しては一般の人が認識しているストレスです。精神的な負荷がかかっている状況ですね。そして後者は『酸化ストレス』といって、活性酸素から攻撃を受けている状態のことを言います。酸化ストレスを負うと、神経や細胞が攻撃を受けてNO(一酸化窒素)の出が悪くなりますから、勃起の条件が整わないのです。
勃起の仕組みを見てみましょう。
- STEP.1エッチな刺激
- STEP.2副交感神経興奮
- STEP.3NO(一酸化窒素)放出
- STEP.4cGMP増加
- STEP.5陰茎海綿体平滑筋弛緩
- STEP.6勃起
という流れが勃起の仕組みなのです。太字の部分ですね。ここが滞ると勃起はできません。したがって、酸化ストレスはEDの原因となるのです。ということは、EDの予防・改善として気を付けたいポイントは2つ。
- 活性酸素を増やす行為は避ける
- 活性酸素を除去することに努める
ですね。
馬並師匠
さる
- 酸化ストレスはEDの原因となる。
『活性酸素の原因』から自分の身を遠ざけよう
まず前者は、先ほど挙げた『活性酸素の原因』から自分の身を遠ざけることを意識するのです。
- 汚れた水を飲まない
- 汚れた空気を吸わない
- 紫外線を過度に浴びない
- 無農薬野菜にこだわる
- テクノストレスを負わない
- 健康に気を付ける
- ストレス解消法を知る
- 適度に運動をする
- 高脂肪・高カロリー食品を食べない
このあたりのポイントを押さえて健康的に生活していれば、活性酸素から身を遠ざけることができるようになります。基本的に、
身体に悪そうだな…
と思ったことからは自分の身を遠ざけるように意識すれば、大体のことは予防できますね。心身にいい影響を与えそうなことを好きになれば、自然とその分別がつくようになり、無意識に健康になっていくものです。
例えば、テクノストレスを負いすぎていると思ったら、自然にでかけるとか。運動不足だと思ったら軽い運動をし、あるいは食事はヘルシーな物を意識する。禁煙をして、無駄に紫外線を浴びず、排気ガスを吸わないように気を付けて、オーガニック食品に注目していれば、結構このあたりのポイントは稼げるようになります。ですから自分で、
これは結構抗酸化ポイントが溜まったぞ!
なんて意識しながら、楽しみながら抗酸化活動を行ってもいいですね。私なんかは結構そういう考え方で、悪いものから身を遠ざけるたびに、自分に健康ポイントが溜まった感覚を得ていますね。
これでまた健康体になった!
なんて思いながら、楽しみながら抗酸化ポイント、健康ポイントを溜めています。
- STEP.1体内の活性酸素が多くなる酸化ストレスが高くなる
- STEP.2活性酸素が神経や血管の細胞を傷つける
- STEP.3神経や血管から十分なNOが出なくなる
- STEP.4血管が拡張しづらくなる
- STEP.5血管に十分な血液が送り込まれなくなる
- STEP.6勃起しなくなる
馬並師匠
さる
- 『活性酸素の原因』から自分の身を遠ざける。
- 楽しみながら抗酸化ポイント、健康ポイントを溜めていく。
活性酸素を除去することに努めよう
そしてもう一つのポイントは、活性酸素を除去することに努めるですね。これに関しては、
- 自然散策をする
- お風呂に入る
- マッサージを受ける
- ぐっすり睡眠を取る
- 抗酸化作用のある栄養を摂る
などの対策が考えられます。まず最初の4つは、『リフレッシュ』ですね。心身のリフレッシュによって疲労物質を解消するように努めます。サウナに入って水分をたっぷり摂れば、老廃物が流れて血液がサラサラになり、疲労が取れます。
また、サウナや入浴で身体の深部体温を1度ほどあげると、細胞内で『ヒートショックプロテイン(HSP)』というタンバク質の誘導が増えるのですが、そのHSPには抗酸化作用があると考えられています。
- HSP32=抗酸化作用
- HSP90=血管新生、血圧降下作用
抗酸化作用があれば活性酸素からの攻撃を防ぐことができ、老化防止となります。またHSP90の血管新生、血圧降下作用があれば、血管の老化を防ぐことができます。つまり、サウナや入浴で深部体温を1度あげれば、このHSPのダブルの効果で老化防止を狙えるのです。
その他の要素に関しても、基本的に心身にリフレッシュ効果を与えるものはすべて、心身にいい影響を与えます。例えば睡眠不足で心に余裕がなければ、すぐに壁にぶつかって緊張し、交感神経が優位になります。
勃起の仕組みを見てみましょう。
- STEP.1エッチな刺激
- STEP.2副交感神経興奮
- STEP.3NO(一酸化窒素)放出
- STEP.4cGMP増加
- STEP.5陰茎海綿体平滑筋弛緩
- STEP.6勃起
という流れが勃起の仕組みなのです。つまり、睡眠不足だけでも交感神経が優位になってしまうのに、余裕がなくて問題に直面すると更に交感神経が優位になります。
すると、EDの原因となるだけではなく、ストレスが溜まりますから、血液はドロドロになります。そうして血行不良となればありとあらゆる問題を引き起こします。
- ED
- 薄毛
- 肩こり
- 頭痛
- めまい
- 動脈硬化
枚挙に暇がありません。更にストレスについて調べるために見るべきなのは以下の記事です。
これ以上ネット上でストレスの害悪について書いた記事はないでしょう。ストレスから自分の身を遠ざけ、心身をリフレッシュすることは人間に莫大な恩恵を与えます。活性酸素はストレスからも発生するわけですからね。
馬並師匠
さる
- 活性酸素を除去することに努める。
- サウナや入浴で深部体温を1度あげれば、HSPのダブルの効果で老化防止を狙える。
- ストレスは自然界で蛇毒に次ぐ有毒性がある。
抗酸化作用のある栄養素を摂る
そしてこれら心身のリフレッシュと同時に心がけたいのが、『抗酸化作用のある栄養素を摂ること』です。それが冒頭で説明した『ビタミンACE』なんですね。その他にも抗酸化作用のある栄養素は、
- エビ、カニ、鮭などに含まれる『アスタキサンチン』
- ホウレンソウ、ブロッコリーなどに含まれる『グルタチオン』
- リンゴ、ココアなどに含まれる『ポリフェノール』
などがあり、
- 亜鉛
- 銅
- マンガン
などのミネラルは、『スーパーオキシドジムスムターゼ(SOD)』という活性酸素を除去する酵素の成分として有効に働きます。ことビタミンということで言うなら、
- ビタミンA
- ビタミンC
- ビタミンE
そしてここに加えられるものがあるとしたら、
- ビタミンQ(コエンザイムQ10)
ですね。コエンザイムQ10はビタミンEに負けないくらいの抗酸化作用があります。また、アスタキサンチンなどは『抗酸化作用がビタミンEの1000倍』と言われますが、とても強い抗酸化作用を持っています。ですから、近年の化粧品や美容業界では、このアスタキサンチンの名前がよく出てきますね。
ビタミンEはそのようにして抗酸化作用の基準として考えられますので、最も代表的な抗酸化ビタミンと言っていいかもしれません。
馬並師匠
さる
- 抗酸化作用のある栄養素を摂る。
抗酸化物質を摂取するときの注意点
ただ、下記の記事に書いたように、抗酸化物質を摂取するときは注意が必要です。
『健康にいいものばかり食べていると早死にします』にはこうあります。
ベータカロテン神話の崩壊
ベータカロテンはビタミンAが2つ結合した抗酸化物質で、野菜や果物のがん予防効果の主要因と推測されました。(中略)そこで、米国やフィンランドで、大規模な研究が行われました。たとえば肺がんを減少させる効果があるのではないかと期待されたのです。一方の被験者にはベータカロテンとビタミンAを、他方にはニセ薬(プラセボ)を与えて調査を続けました。
すると、約1万8千人の喫煙者などの肺がんリスク者が参加した米国の結果では、喫煙者で肺がん発生率が28%、死亡率で17%高くなったのです。約3万人が参加したフィンランドで、肺がんになる危険率が18%も上昇しました。
(中略)ともかく、野菜や果物から摂るのはいいのですが、サプリでは摂りすぎになり危険が高まります。
サプリメントで摂取すると『過剰摂取』に繋がり、『癌のリスクを高める』結果が出ています。これは医療の最先端にいる専門家たちには数年前からすでに常識になっていて、医師たちの間では、『抗酸化物質をサプリメントで摂るのはやめた方がいい』という話になっています。
そうなると、『抗酸化物質を摂りすぎる=がん細胞の増殖リスクが増える』という図式がイメージされ、『だったらアスタキサンチンを摂るとどうなるのか』という疑問がわきますよね。このあたりの問題はまだ具体的に指摘されていないため、私はそれまでアスタキサンチンをサプリで摂取していたのですが、一応アナウンスが出て以来、摂取することをやめました。
とにかく、『野菜や果物から摂るのはいい』し、過剰摂取にはならないので、従来の常識通り、『野菜や果物はたくさん食べたい』という結論に落ち着きますね。
どちらにせよ酸化ストレス対策として抗酸化作用のある栄養素を、『食事から摂る』ということは強く推奨されることになります。ビタミンACEの含まれた食事を心がけるようにしましょう。主な食材は冒頭のワキガの記事に書きましたので、併せてご確認ください。
馬並師匠
さる
- 抗酸化物質をサプリメントで摂るのはやめた方がいい。